■勝間和代の日本を変えよう レビュー■正社員を諦めて起業する選択肢を持つ

ブックレビュー

経済評論家の勝間和代さんと、生きづらさを感じている人の支援を行っている活動家、雨宮処凛さんとの対談をまとめました。

フリーターを長く続けてしまう場合の不安や葛藤、悩みを対談という形で、わかりやすく話をしてくれています。共感できる箇所が多く、今抱えている悩みは、自分だけの悩みじゃないんだな、と改めて認識できました。

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・企業は、バイトを10年続けましたといったフリーターを評価しない

・たとえ本人がやる気になったとしても、正社員への門は狭い

・フリーターは同時にメンタルヘルスに問題を抱えているケースが多い

・若さを理由に、生活保護を拒否されることも。公務員の評価基準もあるので、できるだけ支給はしたくない

・日本は自己責任論が根強いので

「お前のせいでそうなっている。オレは若いとき、どんなに頑張ってきたか」

という説教になりがち。自分の承認欲求を若い貧困者をバッシングすることで満たしている人もいる

・生活保護=悪いこと、情けないというイメージが強く、そもそも申請に行きづらい

・フリーターのままか、それとも正社員になれるかの分かれ目は、コミュニケーション能力が関わってくる

 

★★★

自分の境遇と照らし合わせて、すごくわかりやすい対談だった。

まずフリーター側として、正社員を望んでいる人も多いものの

①過去就職に失敗したなどの理由で、正社員として働くことに怖さがある

②非正規で働く期間が長くなりすぎ、半ば諦めている

③やりたいことを見つけたいといった理由で、自分の理想が100%叶う「天職」を見つけようとしている

などの理由で、実際の就活に二の足を踏むことが多い。

たとえ就活をしても、現実は厳しい。企業側はフリーターを評価しないし、日本は自己責任論が強いので、面接を通ることは少ない。

うまくいかないことが続くと、自分には価値がない、今更どうしようもない、なぜ昔にもっとちゃんと考えなかったのかと自分を責め、メンタルヘルスを悪化させ、うつ病などを発症させるケースも。

みんなができることができない。それは自分の努力が足りないから、といった努力至上主義が、自分を苦しめている。

他の人が息を吸うくらい簡単にできることでも、自分にとってはバンジージャンプをするくらい難しいこともある。世間がどうとか、関係ない。

飲食や介護、建設など、人手が足りない分野でなら正社員としての働き口はあると思う。ただ

「正社員として働くなら、自分のやりたいことで」

と考えている人も多く、それをひたすら探し続けているケースも少なからずある。その結果、非正規での就業期間が長くなり、いざ就活を始めても企業から相手にされないという悪循環。

バイトから正社員へのルートは限定的。正社員になれるかなれないか、その分かれ目は、仕事がそれなりにできることに加えて、コミュニケーション能力が高いか否か。

その仕事がめちゃくちゃ出来るだけでは、正社員への道は無いケースが多い。

仕事が過不足なくでき、周りのスタッフや上司とコミュニケーションが取れ、本人も望んだ場合のみ正社員への道が開けている印象。

難易度高くない?そもそもコミュニケーション能力が低いからこそ、非正規に留まってしまうケースが多いのに、それを求められるのはしんどい。

そうなると視野に入ってくるのが起業。自分の出来ることで、人に貢献できる方法を探していくことも考えた方がいい。今は1人でできる仕事もあるし、その条件もそろいつつある。

もちろん起業が簡単ではないことは重々わかっているが、会社に勤めるだけが正解ではないことは、知識として知っておく必要があると感じた。

いずれにせよ、フリーターである自分の悩みをわかってくれる人もいると、嬉しくなる本だった。


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